帯状疱疹ワクチンについて
Q. 帯状疱疹とは?
幼少時に罹患した水痘ウィルスが免疫低下に伴い再活性化されて発症します。50歳から80歳の間に大体3人に1人、1年単位では100人に1人が発症するといわれており、水疱やピリピリした痛みを伴った皮疹が体の一部にできます。約1か月で症状は軽快しますが、発症者の1~2割は神経痛などの後遺症が長く残ることがあります。
Q.帯状疱疹ワクチンにはどのような種類がありますか?
帯状疱疹ワクチンには生ワクチン(弱毒化したウィルス)とシングリックスというウィルスの一部を強い免疫反応が出るように加工したものの2種類があります。生ワクチンは少し発赤する程度で強い副反応はありませんが、シングリックスは注射部位のはれや強い痛みに加えて約6割の人に発熱や頭痛といった全身症状がみられます。ただ、効果は生ワクチンが約6割の方に発症予防が期待できる(70歳以上は4割以下になる)のに対してシングリックスは9割以上の予防効果があるとされています。どちらも接種後発症した場合でも重症化予防の効果はあります。副作用の強さから80歳以上の方、帯状疱疹にかかったことのある方は生ワクチンをお勧めいたします。
Q.帯状疱疹ワクチンを打てない方はありますか?
ステロイドや抗がん剤といった免疫を抑える治療を受けておられる方は原則接種ができません。ほかのワクチン接種後、1か月間隔をあけてください。また、一度帯状疱疹にかかった方は少なくとも5年間は接種不要とされています。
Q.再接種は必要ですか?
生ワクチンは5~10年で効果がなくなります。シングリックスは少なくとも約2倍の有効期間があります(再接種に公費負担はありません)。
Q.価格はどうなっていますか?
年度内に65歳、70歳、75歳など切りのいい年齢になる方は本年度、公的扶助を受けられます(はがきが送付されます)。生ワクチンは1回接種のみで自費の方は9000円、補助が出る方は自己負担4500円。シングリックスは1回22000円(補助が出る方は11000円、1月末までの受付))ですが、2~6か月の間隔をあけて2回打つ必要があり2回目接種の際にもう一度同額を頂く形となります。市民税非課税、生活保護など過去ワクチン無料となっていた方は今回も自己負担はありません(要書類)。なお、助成が受けられるのは生涯に一度となります。
まずはご一読いただき、よくわからない場合は診察中にご質問ください。
接種希望の方はスタッフにお申し出ください(要予約)。
院長